12.oh.9

吸って吐いて、また吸って。

リンダキューブアゲイン

リンダキューブ 公式サイト

PlayStaton®Store | プレイステーション® オフィシャルサイト

(ゲーム単体のページが上手く貼れなかったのでリンダキューブと検索してください)

 

 

人類が暮らす惑星ネオ・ケニア。

1999年の夏に落ちてくるという巨大隕石”死神”。

地中から突如現れた方舟。

人間の男女一組で動物のつがいを集めろという、自称神様からのメッセージ。

方舟の乗組員に志願した幼馴染みのケンとリンダ。

99年までの8年間に及ぶ二人の冒険が始まる。

 

と書くと、動物を集めることでネオ・ケニアが救われる話のように見えますが

隕石は必ず落ちてくるしネオ・ケニアも必ず滅びます。

主人公が必死に動物を集めている間にも容赦なく時間は流れ、

春夏秋冬と季節は移り変わり、人類は少しずつ他の惑星に移住していき、

主人公達と動物が乗る方舟はどこへ行くのかさっぱり分かりません。

それでも世界中を回って動物を集める、ただそれだけのゲームです。

 

でも、それがとても面白い。

 

動物は戦闘をすることで捕獲できるのですが、

レベルを上げて強くなればいいのかというとそれは違います。

動物のHPに対して与えるダメージが大きすぎると、

動物の体は飛び散って捕獲できなくなります。まさにオーバーキル。

自分のレベルと捕獲できそうな動物のバランスを考えながら

行動していくことが大事なのです。

メチャクチャ強い動物が群生しているエリアでしか遭遇できない

とても弱い動物の存在なんていうイジワルもあるのですが、

知恵を働かせて道具や特殊能力で乗り切ります。

作中には季節の概念があるので、

ある時期にならないと出会えない動物も当然います。

 

捕まえた動物は方舟へ乗せる以外に、回復アイテムである食料に加工したり

武器や防具といった装備品に加工することが出来ます。

ゲームを進める上でこれらの作業がとても重要になるのですが、

何度も繰り返しているうちに

沢山の命を犠牲にして人間は生きているんだなぁと実感させられます。

加工して作ったアイテムは自分が使うだけでなく、

商店で売って移動等に使う資金に変えることもあります。

中盤辺りまではこの資金稼ぎが大事だったり

やり甲斐を感じるポイントになるのですが、

99年が近づいてくると店の人も移住の為にいなくなっていき、

貯まりに貯まったお金や加工して作った高価なアイテムの使い道はなくなります。

ゲームなのに、お金って案外無力なのかも…なんて気分になるかもしれません。

 

ここまで聞くと何処にどんな動物がいるかも分からないのに

迂闊にレベルを上げられないのかと思うかもしれませんが、

その辺をスムーズに理解できるようA,B,Cと三つのシナリオがあります。

A,Bの世界は行動範囲が限られてる上にシナリオに振り回される部分が大きく、

イベントに沿って世界中を移動している間に自然と動物のことが頭に入ります。

その二つをクリアしてからやる自由度の高いシナリオCの面白さは格別です。

個人的にA,Bは必要最低限の動物を集めたらさっさとクリアして、

Cで思う存分動物集めを楽しむのがオススメです。

Cはゲーム内に出てくる全種類の動物を捕獲することが出来る上に、

コンプリートした時のみ見られるEDがあるのですが、

これがとても良かったので、攻略情報を頼ってでも見てほしいです。

情報なしで全種類集めようとしたらかなりキツい気がします…。

 

システム面の話ばかりしていますが、勿論シナリオも面白いです。

どのシナリオでもインパクトのある台詞が繰り返し登場するのですが、

言葉は地球上で人間のみが持つ文明だと教えられたのを思い出しました。

動物を集めているうちにネオ・ケニアの秘密が見えてきたりもするのですが、

その辺は大きく取り上げないことによって、

宇宙は人間なんていう小さな存在が扱えるような代物ではないというのも

強く感じさせられます。

とにかく今です、大事なのは今なのです。

 

一番はじめのPCエンジン版(リンダキューブ)は18歳以上推奨と表記され、

表現の規制をした上でリメイクされながらも

プレイステーションソフトで初めて倫理規定マークがつけられた

(このゲームには暴力シーンやグロテスクな表現が含まれています、のアレです)

など、残虐的な部分が取り上げられがちな本作ですが、

生きることの意味と魅力を、ありとあらゆる面から伝えてくれます。

 

たったの600円弱で、あなたも方舟に乗ってみませんか?

(16/05/17、PSstoreでの販売価格です)

 

 

また何かあったら書きます。

 

ラヴ・レターズ 2016 The Climax Special

ラヴ・レターズ | PARCO STAGE

ラブストーリーを自主的に観るのって初めてかも

なんて王道の純愛モノを想像していたら、予想外のストーリーでした。

 

 

厳格な家庭に生まれ、真っ直ぐ育ったアンディ。

複雑な家庭環境で育ち、どこか危なげなメリッサ。

 

二人は幼い頃から何度も手紙を交わし、

惹かれてはすれ違いを繰り返し、

ついに結ばれると思いきや、

手紙を通じて互いを知りすぎたせいで

男女の仲になることが出来なかった。

 

それからも二人は手紙を送り合うが、

アンディが理想的な家庭を持ち、政治家になる一方で、

メリッサは芸術家としての成功は経験しながらも、

重度の鬱病になり、別れた夫に親権を奪われ、

仕舞いにはアルコール依存症になってしまう。

 

芸術の道も子供も失いアンディだけが救いであるメリッサと

今も心の何処かでメリッサに惹かれていたアンディは、

もう若いとは言えない年齢で、不倫という形で、ついに男女の仲となった。

 

一線を越えてからメリッサのアンディに対する依存は強くなるが、

政治家アンディのスキャンダルという形で騒がれたことによって

二人は再び離れ、話し合った末に手紙だけの関係に戻ることになる。

 

会わない方が互いの為だと分かっていながらも依存が止められず

処方される抗鬱剤のせいで一日の大半を朦朧と過ごすメリッサは、

アンディに別れの手紙を送り、ついに自ら命を絶ってしまう。

 

 

という衝撃的な物語なのですが、

若い頃は気まぐれな態度を取ってみたり、

大人になってからはアンディの社会的な立場を分かっていながらも

彼を強く求めるメリッサの在り方は

ハッキリ好みが分かれる部分だろうなぁと思いました。

そう思う反面、この展開は海外だからこそ

生み出せたのだろうなとも感じました。

 

若い頃のメリッサは二人が男女の関係になれなかった事に対して、

自分達は兄妹みたいなものだからだと言うのですが、

後半の一線を越えてからおかしくなっていく二人の関係を見ていると

その言葉は間違っていないように感じられました。

 

愛してるという言葉では重く、

それ以外の愛を伝える言葉でも大袈裟で、

手紙の最後に添える"愛を込めて"が

この愛情には相応しいというアンディの言葉が

とても印象に残っています。

 

物語の一番最後、アンディはメリッサの母へ宛てた手紙の中で

彼女以上の友情を築ける相手はいなかったと打ち明けるのですが、

男子校で育ち、海軍に入り、政治の世界へと、

男に囲まれた環境で生きてきた彼が綴ったその一文はとても深く、

決して返事が来る事はないと分かっている手紙の最後が

「さようなら」で締められている寂しさには胸がいっぱいになりました。

 

男女、友人、家族、色んな関係の中に愛があり、

そういった様々な愛が手紙を通じて表される。

"ラヴ・レターズ"という題には

そんな意味が込められているのかもしれません。

 

 

物語が終わって出演者がはける時に

アンディを演じた青木玄徳さんがそっと腕を構えて微笑み、

メリッサを演じた遠藤久美子さんが同じく微笑んで腕を絡ませたのですが、

そうやって歩いて行く二人の姿が作中でメリッサが「もしも…」と言いかけた

二人のあり得たかもしれない未来のように見えて、とても素敵でした。

 

一部、二部で衣装やメイクが若干変わるのですが、

同じ部の中でも手紙が続くにつれて声色が変わることで

二人が確実に年月を重ねているのが表現されているのは素晴らしかったです。

 

 

 

手紙について色々と考えていたら、

昔つまらない事がきっかけで大喧嘩をした友人から

謝罪の手紙を直接渡された事を思い出しました。

もちろん今もその手紙は大切に保管しているのですが、

何かの拍子に封筒が目に入るだけで

当時の自分の大人げなさを思い出して胸がチクッとするし、

読み返す度に冷静に生きなければなぁと背筋が伸びます。

 

手紙だからこそ素直に書けることもあれば、

手紙だからこそ格好つけてしまうこともあるでしょう。

どちらであっても、手紙は残っている限り心を動かします。

電話、メール、SNS

伝える手段がたくさん存在する時代を生きている私達ですが、

忘れたくない人生の節目に大切な人と

手紙を送り合ってみるのもいいかもしれませんね。

 

 

また何かあったら書きます。

 

詭弁 走れメロス

青春音楽活劇「詭弁・走れメロス」

www.amazon.co.jp

 

お恥ずかしながら読書量は少ない方で、

森見作品も1,2冊しか読んだ事がなく

本作も原作を知らないまま観に行ったのですが、

それでもこの舞台は、確実に森見作品そのものでした。

 

くだらない事への姿勢が暑苦しい芽野、

堅苦しいメガネが似合いすぎて冷静さが暑苦しい芹名、

体格から服装まで暑苦しい長官、

爽やかさが暑苦しい自転車にこやか整理軍、

パッとしなさと部への思いが暑苦しい詭弁論部員達、

彼らの暑苦しさに蒸されて醸す魅力が、

絶えずふかしているロングピースより濃い女、須磨さん。

狭いような広いような舞台と、入り組んだ京都の町。

その中をくだらない理由で、全力で駆け回る男達の疾走感。

どうでもいいような事を壮大に表現する勢い。

突然歌い出し、踊り、脱ぐ馬鹿馬鹿しさ。

 

どこを取っても森見登美彦の世界でした。

クスッと笑うのではなく、涙が出るほど笑える気持ちの良い作品です。

 

東京公演は8日までやっているそうなので、

GWムードにウンザリしている人は腹の底から笑ってみては如何でしょうか。

 

帰り道に原作を買ったので、明日からもうひとっ走りしてみようと思います。

 

 

全然関係ないのですが、会場最寄りの新宿御苑駅で降りたら

栗の花の匂いですごいことになっていました。

あと今日は暑かったですね。

 

 

また何かあったら書きます。

 

ニンジンのあたま

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育てています。

毎日少しずつ変わっていくものが欲しかったので。

にんじんと言えばポン菓子なので、ポン助と名前も付けました。

毎日話しかけています。正常です。

 

道端のタンポポがいつの間にか綿毛になっていて驚きました。

きっとあっという間に夏が来てしまうんでしょうね。

 

また何かあったら書きます。

 

BLASSREITER ブラスレイター

アニメ ブラスレイター 公式サイト

原作はアニメ制作会社GONZO×ゲームメーカーNitroplus

チーフライター小林靖子氏と、

惹かれる要素しかない作品だったので今更ながら観ました。

 

 

人類が変化したものでありながら人類を脅かす存在の「融合体」、

融合体となっても心を失わぬよう抗いながら人を守ろうと戦う者、

融合体というだけで敵と見なし戦う人間、

同じ人間ならば信じたいと思う者を描く一方で、

暴力や差別、貧困など、この世からなくなる事のない問題を

正面から突きつけてくる作品です。

 

立場が違うが故に根本的なところまでは理解できない、されない関係。

あらゆる意味で弱い者から生み出される悲しみと痛み。

些細な事から生じる誤解、そこから生まれる憎しみ、争い、最悪の結末。

作中に教会やマリア像などがよく出てくるのですが、

余りにも救われない展開の連続に

「祈る神すらいない」

という言葉しか出てきませんでした。

人によっては途中で心が折れてしまいそうな話なのですが、

観ているうちに救われないと感じる事に意味があるのだと気づかされ、

各々にやがて訪れるそれ相応の結末、

芯の通った悲劇に引き込まれ、納得させられる全24話でした。

 

 

人類が変化した存在、誤解から生まれる争い、

という言葉で気づく人もいるかもしれませんが、

物語の根の部分が仮面ライダー555によく似ています。

バイクが活躍するのも相まって、

ニトロプラスが作った平成ライダーという印象が強かったです。

この作品が放送されたのは2008年なのですが、

鎧武と似たような展開やメッセージが多い辺り、

虚淵氏の伝えたい事は全くブレていないんだなぁとも感じました。

鎧武を中心に置いたその辺も、いつか文に纏めたいんですけどね。

 

バンダイチャンネルで見放題配信にもなっているので、

少しでも気になったら観てほしいなぁと思います。

何やら難しいことを並べて語りましたが、

PSYCHO-PASSのドミネーター等をデザインした

石渡マコト氏の生み出したメカがひたすらカッコいいので、

それだけでも見ていただけたら!

 

 

また何かあったら書きます。

 

Lifeline

Lifeline...

Lifeline...

  • 3 Minute Games, LLC
  • ゲーム
  • ¥120

 急にゲームの話がしたくなったのでします。

 

Lifeline

 

簡単に言うと、ゲームブックです。

 

謎の惑星に不時着した青年・タイラーの通信を

プレイヤーが偶然受信したところからゲームは始まります。

 

タイラーから出される二つの選択肢を選び、

彼を惑星から無事に脱出する結末へ導いてあげるのが

このゲームの目的です。

 

ゲームは常にチャット形式で進んでいき、

右と左、どちらの道を進むか選ぶ時もあれば、

弱気になっている彼に優しい言葉をかけるか

活を入れてやるか、そんな事を選ぶ時もあります。

 

これだけ聞くとド定番のゲームブックにしか思えませんが、

このゲームの一番の魅力は

プレイヤーがタイラーの応答を待つ

という部分にあります。

 

選択の結果がすぐに返ってくる時もあれば、

数分、時には何時間も待つ事だってあるのです。

何時間も待つ展開の中には、タイラーが睡眠を取る時間も存在します。

 

不定期な間隔で返答を待ち、ポップアップやバッチ表示で

タイラーからの通信が知らされるのを見ているうちに、

この広い宇宙の何処かにタイラーは本当にいるような気がしてくるし、

どうしたら彼が元気を取り戻してくれるか、

ハッピーエンドに辿り着けるか、一生懸命考えたくなってきます。

 

もちろんこれはゲームなので、

敢えて危ない橋を渡らせてみたって構いません。

素っ気ない態度を取ってみるのも面白さの一つです。

 

ちなみに、待たされる事はあっても

こちらが急かされる事はないので安心してください。

 

最初にも書いたように、このゲームはチャット、

文字だけで進んでいきます。

不時着した惑星の情景やタイラーの身に起こった事、

それらは全てタイラーが伝える言葉でプレイヤーの手元に届きます。

どんなに不思議な事、大変な事が起きても、

プレイヤーは全て想像するしかありません。

ゲームというデジタルの集大成でありながら、

面白さの根本的な部分は読書というアナログの代表と同じ場所にあるのです。

アナログと同じ面白さにリアルタイムが絡んでくる不思議な感覚は、

何とも言えないワクワクを与えてくれます。

 

このアプリ、AppleWatchにも対応しているのですが、

そっちでやると没入感が半端ないんだろうなぁ…

 

 

アナタの日常に、

タイラーという顔も知らない"友人"の非日常を加えてはみませんか?

 

 

また何かあったら書きます。

 

闇金ドッグス2

youtu.be

映画『闇金ドッグス2&3』公式サイト

 

映画の2作目ってどうなの?という不安を

札束でブッ飛ばしてくれる面白さでした。

 

 

全てが繋がっていく展開、

安藤と須藤の半端ない存在感、

男と女、愛と金の駆け引き。

始終魅せられっぱなしの80分でした。

 

前作の記事(闇金ドッグス - 12.oh.9)で

ひたすらクズだと紹介した須藤ですが、

今回はクズからヘタレに成長し、ひたすら笑わせてくれます。

ラブシーンであんなに笑えるとは思いませんでした。

そして須藤を演じているのが青木玄徳だからこそ

思いっきり笑えるシーンがあるのですが、あれはずるい。

ずるすぎる。

 

安藤は今回もいい目をしています。

山田裕貴だからこそ出る魅力、

あの魅力を求めたからこそ山田裕貴が演じている、

そういう力を思いっきり感じました。

 

今作における安藤と須藤の関係は

信頼だとか主従だとかそんなステキなものなんかではなく

ただ単純に安藤が須藤のリードを掴んでいるに過ぎないもので、

須藤が自分を野良犬のようなものだと嘲笑するシーンと

上手い具合に合わさっているなあと思いました。

あれより少しでも近かったり遠かったりすると、

面白さは削がれてしまうような気がします。

 

とにかく面白かったんだって事を伝えたいんですけど、

掛け合いだとか間の空気だとかが面白さを作り上げてる部分が多いので、

言葉で説明しようとすると上手くいきません。くやしい。

 

一週間限定公開、上映劇場が少ない、と

なかなか気軽に観に行ける状況ではないのですが、

前作が好きであれば間違いなく楽しめる作品だと思います。

とりあえず、もう一回観に行きます。

 

 

また何かあったら書きます。